
藩の要職を務める寺井家の一人娘、以登(いと)は、剣術の腕前はすでに道場内に及ぶ者がない腕前だった。そんな折、藩内随一の剣士と噂される江口孫四郎と手合わせをする機会が訪れた。
自分を女と見下すことなく、まっすぐに自分の剣と向かい合ってくれた孫四郎に、尊敬の念と淡い恋心を抱く。
しかし、以登にはすでに決められた許婚がいて、孫四郎にもまた縁談の話がまとまる。
自らの運命を静かに受け入れ、想いを断ち切ろうとする以登に、突然の報が舞い込む。。。
→映画「花のあと」公式サイト
花のあと 映画予告
ずーっと前から、北川景子は時代劇でこそ活きる!と提唱し続けていて、ようやくこの映画で実現。
彼女の佇まいは時代劇にぴったりやと思ってたし、カツラや着物も似合いそうだったけれど、
やっぱり思ったとおり。きっとまたオファーあるで。
北川景子を、若くてキレイなだけの人気取りの女優さんと思うのは早計。
剣術も何ヶ月もかけて厳しい稽古を繰り返し、心を研ぎ澄ますほどのオーラをまとうようになったと、殺陣の先生が言うほど。
その太刀さばきを見て、ほんとに驚きました。
さらに、謙虚で芯の通った日本女性を、見事に演じています。
この部分は、どんなに演技が上手でも見抜けてしまうのです。
北川景子は、そんな女性を演じられる資格を持つ、数少ない若手女優さんだと思います。
そしてこの映画、ムダなセリフが全くないのがよろしい。
動作や空気感で何が言いたいのかを、見る側に考えさせてくれる楽しさがあります。
シンプルな中に、深みのある味が感じ取れます。。
美しい所作も見どころです。
例えば、襖を開けて部屋に入って相手の前に座るという単純なシーン。
この一連の動作にたくさんの所作が入っており、
襖を開けて座るまでに、じっくりと時間をかけて画を撮っている。
それは決してムダでうはなく、この映画の世界観を確立するのに必要な一部だと感じます。
剣さばきにしてもそう。
エンターテインメントの時代劇にある派手なチャンバラではなく、
ひとつひとつの動きにムダがなくて美しく、一挙手一投足に息をのむほどです。
想いを寄せた孫四郎との関係を問われ、
「ただ一度、仕合をしただけです。」
と、言い放つ彼女の潔さと清廉さ。
この映画のすべては、このひとことに詰まっているような気がします。